算数・数学を得意になるためには用語から
生徒に対してよく言うことの一つに「なんかって言ったらもう負けよ」というものがあります。
生徒と話をしているとかなりの頻度で、「なんか〜」と言うものです。
「⚪︎⚪︎ってどういうこと?何を考えて書いたの?」と尋ねると大体枕詞的に言います。
「なんか〜」と言ってしまうのは、「今から言うことはあいまいです」と言っているのと同じです。
言うことが曖昧なのは、理解や判断が曖昧だからです。
理解や判断が曖昧で算数や数学が得意になりやすいかと言えば、それはまずありません。
小学生レベルでもこれは確実です。
「三角形の面積はどうやって求める?」と聞いたとします。
「底辺×高さ÷2!」と生徒は元気よく答えるでしょう。
それに対して「底辺と高さってどうやったら分かるの?」と重ねて聞きます。
途端に、大半の小学生の目線が動きます。
なんとなく考えているものですからね。
いくつか三角形を書いて見せて底辺と高さについて指してもらいます。
その上で「どうしてそこが底辺と高さだって言えるの?」と聞けばついに「なんか〜」と言い始めます。
底辺(またはその延長線)と高さは垂直になることをちゃんと説明できればよしです。
ここを考えても、まず底辺を決めてみるクセがあるといいです。
ともあれ「なんか〜」からは用語や概念が曖昧なままで学年を上がってきたことが丸見えです。
もちろん当座はなんとかなります。
しかしその曖昧さのままでは、数学で早晩行き詰まります。
どの分野でも、教科書の定義から丁寧に覚えていきましょう。