式の変形で符号ミスを防ぐために(中2)
中学2年生が学習する式の変形にはいくつかの手順があります。
どの手順が最も正しいということは特にありません。
ただ、正解率を上げるために意識するべきことはいくつかあります。
式の変形でミスが発生するテーマの一つは言うまでもなく符号です。
符号ミスの大半はマイナスの変化の際に起きます。
そのミスを防ぐためには、扱う文字の符号を極力プラスのまま保つことです。
符号ミスを誘うために、テストの問題では求める文字を右辺に置いてあることが多いです。
3m=a+b+c
これをc=の形に変形するような問題です。
ここで避けるべき考え方は「移項」です。
左辺から右辺、または右辺から左辺に項を移し、符号を入れ替える手順です。
ここで動かした項の符号ミスが発生する生徒が多いです。
これを防ぐためには何を考えるべきでしょうか。
答えは単純です。
移項をしないのです。
もともと方程式は等式です。
両辺に同じことをしてよい、むしろそれ以外は望ましくないものです。
移項はその手順を一部省略したものです。
省略は有効ですが、ミスが発生するなら避けた方がマシです。
要はc=のようにcを単独にすればいいので、邪魔なaとbを取り去ればいいです。
両辺に同じことをすると考えれば、両辺に-a-bするとうまくいきます。
3-a-b=c
そして両辺を入れ替えればいいです。
c=3m-a-b
この手順なら、最後までcの符号ミスが起きません。
一般によく知られる移項ですが、それをあえてやらずに正解率を上げましょう。