途中式を何のために書くのか?
連立方程式の記述答案
中2は連立方程式真っ盛りです。
今日も生徒たちがガンガン演習をしています。
流石に青木学院の 塾生ですから、途中式に手抜きはありません。
少なくとも当人たちなりには、丁寧に書いています。
それらを確認した上で、さらに改善すべき点について生徒たちが質問します。
回答として書く文言であったり、計算の手順であったりを誤差レベルで改善していきます。
式の番号づけ
例えば、連立方程式では扱っている式に「①、②」のような番号を打つことがあります。
記述の際にどの式にどんな手を加えたかを文で書くためです。
順に「①、②、③」と打っている答案を見て、コメントをしました。
「ここは③ではなく、②’と書く方がいい」
生徒が僕の手元を覗き込みます。
説明を聞いている証拠ですので、僕も安心して先に進みます。
「③と書いた式は②を変形したものだから、関連のあることが分かるように②’なんだ」
生徒は納得した表情です。
しかしここで終わっては意味がありません。
「なぜ分かるようにしておくべきか、分かる?」
生徒が「あっ」という表情に変わります。
何をするかは、何のためにとセットになって初めて意味ができますからね。
途中式を書く理由
連立方程式に限らず、途中式を書くことは計算の基本です。
でもそれは、正解の数字に素早くたどり着くためだけ、ではありません。
全ての計算問題ではミスが発生する可能性があります。
少なくとも凡人の領域にとどまる限りは。
であれば、ミスをした後にどう振る舞うかが大事になります。
ミスを発見して弱点を言語化していけば、次のミスが発生する可能性を下げられます。
つまり、学力が伸びます。
途中式を分かりやすくしておくことで、計算中や計算後、採点後にミスの原因特定がしやすくなります。
式の関連が分かりやすいようにしておくのも、ミスをした後のことを思ってのものです。
そこまで細かく神経を行き届かせて学力を伸ばそうとすれば、間違いなく抜きん出ます。