暗記事項の精度を上げるコツは「一息」「ひとまとめ」
中学2年生は図形の証明が山になっているのがこの時期です。
証明を行う場合にはまず、証明のために使える条件を暗記しておく必要があります。
三角形の合同ならば
- 3組の辺がそれぞれ等しい。
- 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい。
- 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい。
二等辺三角形の成立ならば
- 三角形の2つの底角が等しければ、その三角形は等しい2つの角を定格とする二等辺三角形。
直角三角形の合同ならば
- 斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい。
- 斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい。
平行四辺形の成立ならば
- 2組の対辺がそれぞれ並行である。
- 2組の対辺がそれぞれ等しい。
- 2組の対角がそれぞれ等しい。
- 対角線がそれぞれの中点で交わる。
- 1組の対辺が並行でその長さが等しい。
というようなものです。
ここで暗記の精度を少し高めるためには、これらを必ず一まとめにして覚えておくことです。
例えば「三角形の合同なら3つ、平行四辺形の成立ならば5つがある」と考えましょう。
いくつあるかを手掛かりにすれば、思い出しやすくなります。
特に三角形の合同ならば、条件も3種類、宣言すべき内容の和も3種類とわかりやすいです。
ここで言う宣言すべき内容とは「3辺=3つ」「2辺1角=3つ」「1辺2角=3つ」です。
このように一まとめにして暗記することを「チャンク」と言います。
また、これらの条件を必ず図に描いて思い出す練習をしましょう。
言葉にして思い出しつつ、図に描きます。
図形の問題攻略は必ず図を描いて行うものですから、言葉だけで覚えないようにします。
練習の際は発話できる時は口に出しながら、できない時でも脳内で言葉にしつつ、手を動かします。
文を書くカロリーは作図に充ててください。
そして、暗記する物事は常に「ひといきで言える」量にしましょう。
思い出す事柄が長くなればなるほど、思い出すのは難しくなります。
私たちにとって意識するべきは覚えることではなく、思い出すことです。
試験本番に思い出して初めて得点につながるプレイになります。
思い出しやすくするための工夫を意識すれば、ひといきで言えるというのはとても大事です。
無論、ひといきで言えるようになるまで何度も繰り返して口からスムーズに出てくるようにすることになります。
反復は暗記の基本ですから、徹底的にやりこんでいきます。
ここで適当に自分に妥協するから、曖昧な暗記・遅い暗記になって試験の結果が出ません。
基礎基本となることを徹底的に繰り返して自在に繰り出せるようにならずに、証明の成功はありません。