県立相模原高校と好奇心
他塾さんに見学に伺った際に、通塾されている生徒さんと少し話をする機会がありました。
書棚を見ている小学生に「ここで読んだ本の中で一番面白かったのはどれ?」と質問をしてみました。
「これかな」と中の1冊を指して理由を教えてくれました。
自分が塾以外でやっている習い事についての本だったので面白く読めたのでしょう。
少しその本についてお話をしたあとに、「じゃあ一番面白くなかった本は?」と質問をしてみました。
一瞬考えた後に小学生は「それはないかな」と答えてくれました。
自分の好きなものについて語れるということは、賢くなる生徒に共通する必要条件です。
好きなものあり、語ることができるということはインプットとアウトプットの基本だからです。
しかし、書棚にある様々なジャンルの書籍を様々読んだ上でどれも相応に面白いと受け取るのは、賢い生徒の十分条件です。
未知のものに対して興味を持って心を開くというのは素直さの表れの一つです。
外部に対して素直に心を開く人間は新しい学びの吸収力に優れています。
新しいものを見せても手元にあるものに拘るのは、知識の伸びを大幅に阻害する原因です。
では、どうしたら新しいものを受け入れる人間に育つでしょうか。
これは新しい良いものを示し続けるのが基本でしょう。
「これを見せていれば楽だから」と顔が食べ物で出来ているものばかり見せ続けている手抜きはダメです。
少しずつ階段や脇道を作って様々なものに触れてもらいましょう。
いろいろなものに触れる中で、自分の好きなものが新しく見つかったり自分の好きなものがもっと自覚できたりします。
新しいものに触れることを喜びだと感じた経験があれば、好奇心はきちんと育ちます。
自分の外部を面白いと感じられる人間は絶対に賢くなります。
実際、県立相模原高校のような上位高校に進学した生徒たちは皆言います。
「塾長の授業は合格に役立ったけど、雑談の内容が心に残っている」と。
そりゃあそうでしょうとも。
こころのどこかに残る雑談となるよう、日々精進していますからね。