規則性の問題も試行錯誤から
青木学院塾長も記事を書かせていただいている「自学力の育て方」について是非読んで頂きたい記事が「東洋経済オンライン」様で掲載されました。
本編の意義をご理解いただくためにぜひお読みいただきたい記事ですので、ご紹介いたします。
もしまだ本編をお読みいただいてない保護者様がいらっしゃいましたら、お声がけください。
今週末から、神奈川県立高校入試対策のテストゼミ講義授業が始まりました。
5教科の模擬試験答案から、生徒の弱点に特化した講義授業を行って入試本番に備えます。
毎年この授業で学力を磨いた生徒が県立高校に合格していきます。
中3の生徒たちがここで苦手とする分野の一つが、数学の「規則性」です。
数が変化する様子を文字式で表して解くことが多いです。
この式が書けない、と悩むわけです。
控えめに言って「アホだな」という感想です。
ここで悩む生徒はほぼ例外なく、「いきなり正解の式が書けない」と悩んでいる、いやぼんやり思っているだけだからです。
いきなり正解の式が書ければそれにこしたことはありません。
しかし、それが出来ないからといって手が止まる理由にしてはいけません。
まずは実際の数がどのように変化しているかを必ず表にしましょう。
何番目のどの項目がいくつになっているかを、分かる限り書きます。
具体例としては5つほど書けば分かりやすいです。
そしてそれらの数がどのように変化しているかを確認します。
神奈川県の公立高校入試に限れば「等差:同じ数ずつ変化している」がまず疑うべき変化です。
そうでなかった場合には「各項目の差でもう一度差を取ると等差」ということがありえます。
仮に等差がaであった場合には「n番目の数はan」と仮に設定します。
大体そうではありませんが、気にしてはいけません。
自分が仮に設定したanと実際の数との差をとってみると、それが何番目でも等しい場合が多いです。
ここでその差dを式に組み込んで、「n番目の数はan+d」と表してみます。
この式で実際にn番目の数が表せるかを確認して、うまくいけばそれでよしです。
つまり、「条件文をよく読む」「具体例を多く採取する」「仮説を立てる」「差異を修正する」「理論が正しいか検証する」という手順です。
これは、ただの学習の手順そのものだと気づいてもらえますよね?
学習は「教科書をよく読む」「例題と見比べる」「理解出来ているか演習する」「ミスを修正する」「修正が正しいか再演習する」という手順ですからね。
つまり、楽手の手順を身に着けている生徒ならば規則性の問題は恐れるに足らずということです。
何事もそうですが、最初から簡単に苦労せずにうまくいくと考えてはいけません。
まず手をちゃんと動かして仮説を立て、試行錯誤を繰り返して前進していきましょう。
積み重ねをして学力を上げる生徒なら、個別演習で必ず結果が出ます。