ゴールから逆算して勝つ
迷路の解き方には色々な手があります。
その中の一つに「ゴールからスタートへ戻る」というものがあります。
基本的に迷路は迷わせるように出来ていますから、スタートから分岐してゴールが分かりにくくなっています。
ということは、ゴールからスタートへの向きで移動すれば惑わされにくいという考えです。
人間が実際になかを歩ける巨大迷路などでは使いにくいですが、雑誌の迷路などなら有効なときもあります。
暇つぶしの度合いとして弱くなってしまいますからおすすめは出来ませんね。
数学でもゴールから考える
これは数学でも利用できる作戦です。
例えばこんな問題です。
周の長さが54cmの長方形がある。この長方形の横の長さは縦の長さの2倍より9cm短い。この時、この長方形の面積は何平方cmか。
この問題で手詰まりになる生徒に、ゴールからたどってもらう思考を身に着けてもらいたいですね。
「問われているのは?」
「長方形の面積」
「そのために何を考える?」
「縦と横の長さ」
「その二つの関係を示すヒントは問題文にある?」
「横の長さは縦の長さの2倍より9cm短い」
「その日本語を式に出来る?」
「縦の長さをxとして、横の長さは2x-9」
「その二つの関係は?」
「周の長さ54cmに使える」
「じゃあ解けそう?」
「はい」
というようなやり取りを生徒とすることが多いです。
場合によってはこのやり取りの途中でやめます。
場合によってはこのやり取りがスムーズにいかなくて困ってもらいます。
最終的には塾長からの問いかけが自分の脳内会議で出来るようになってもらいます。
こういう、「目的のものを手に入れるために、その一歩手前で何をするか」という考え方は様々な場面で学習の助けとなってくれます。
数学はそういう思考を育てるツールの一つでもあるんですね。