なぜ学習が人生をより良くするのか
ディドロ効果
ディドロ効果という考え方が行動経済学にはあります。
フランスの哲学者ディドロが提示した考えをカナダの人類学者マクラッケンが命名しました。
ディドロ効果はWikipediaによるとこのように説明されます。
「新たな所有物を獲得すると、さらに多くの所有物を獲得するという消費のスパイラルが起こるときに起こる現象」
「言い換えれば、何か新しいものを買うと、それに合わせて、あるいはそれに追いつくために他のものが必要だと感じるため、さらに多くのものを買うという連鎖反応が起こる可能性があること」
https://en.wikipedia.org/wiki/Diderot_effect
新しい素敵なコートを手に入れたら、そのコートにふさわしい靴や帽子を欲しくなっていく、消費のドミノ倒しです。
学習のディドロ効果
これは消費に限って 起こることではありません。
1教科100点をとったことがある生徒は、それで満足することがありません。
次のテストでも100点を狙います。
他の教科でもいい点数を取りたいと思うようになります。
人生がより学力を上げる方向への思考と行動へ重心を移します。
自分が自分を何者であるかを、肉体のみで規定することはできません。
人間は自分の身の回りにあるものや自分に対する評価から独立して存在することは難しいのです。
また、是非をさておけばそのような内外からの評価を人間は求めてしまうものです。
子供の学力を伸ばすために学習初期を重視する
これを考えれば、学習の初期に高い学力・良い学習を求めるのが必然です。
最初の素敵なコートにあたる学力を手に入れてもらいましょう。
そしてその学力に相応しい生活を送っていくように我が子を応援しましょう。
点数そのものを褒めていくのではなく、その点数に相応しい学習を褒めましょう。
大事なのはその結果へと至る日常の素晴らしさにあるのだと伝えましょう。
そのような日常生活が、我が子に丁寧に学び続けること、目標に向かって歩き続けることを根付かせます。
結果として、実り豊かな美しい人生を我が子が歩めるようになるのです。