教えないのに生徒が学力を伸ばす理由とは
小学生が質問に来ます。
「解き方を教えてください」
うーん、どうしようかねぇと言いながら、生徒に問題Aを解いてもらいます。
生徒が間違えたので、少し前の問題Bを解いてもらいます。
また間違えたので、さらに前の問題Cを解いてもらいます。
今度は正解したので、先程間違えた問題Bと見比べて、もう一度解いてもらいます。
問題Bも正解したので、改めて問題Aを解いてもらいます。
無事正解しました。
この間、僕は何も教えていません。
問題Aを正解した後に、もう少し間違いを減らすための手順を1行だけ教えました。
解き方を教えたら子供の学力が伸びるわけではないです。
子供の学力を伸ばすのに大事なことは、そこにはありません。
僕の眼の前で解く時間を通して、生徒は自分の手順をもう一度見直しました。
そして自分の弱点を自分で見つけて、時直しました。
生徒がそれを自分だけでできるようになるまで、僕は眼の前で答案を見ます。
そしてほんの少しだけ、自力で辿り着かない景色を生徒に見せます。
だから僕についてくる生徒は、学力が伸びます。