低学年こそ「根性」育成期間だ
学力という言葉を僕は文字通りの「学ぶ力」として使います。
それはいくつかの要素の化合物ですが、一つは粘り強さです。
小学生の算数の低学年期に、簡単な加減乗除で「正解」が出る問題と多く出会います。
それはそれでいい面もあります。
しかし、「コツコツ手を動かしたり考えたりしなくてもいい」という負の成功体験にもなります。
古めかしい表現で言えば「根性」がつきません。
試行錯誤をしたり、段階を踏んで考えるクセがない低学年小学生が高学年になるとどうでしょう。
計算の手間が増える割合の問題で確実にアウトです。
抽象度の上がる中学数学でどうあがいても行き詰まります。
高校での数学など論外になります。
中高での数学の行き詰まりの根っこは、小学低学年の算数での誤った習慣にあります。
これらを防ぐには、算数のテキストを解けばいいとは言えません。
無論、テキストで適切に試行錯誤する習慣は大事です。
そのために塾でじっくり問題に取り組む時間が欲しいです。
120分継続できないと考える保護者さんもいますが、そんなことはありません。
習慣化さえできれば、子供たちは120分でもちゃんと取り組めます。
投げ出すことを習慣にさせる周りの大人がいるかいないかも一つのポイントです。
そして一見学習に見えないようなことに取り組んでもらうこともまた、一つのポイントです。