計算力を上げるために暗記すべき掛け算
数学が得意になるには計算力が重要だとずっとここでも書いていますし、教室でも話しています。
計算力とは速さと正確さを求められるものです。
そのためにはなんでも計算すればいいという考えは捨てるべきです。
頻出であるもの、有用であるものは暗記していきましょう。
その代表例は掛け算九九です。
これは誰でも覚えていますが、それに加えて覚えておくと地味に役立つものがいくつかあります。
例えば10、100、1000にまつわる掛け算です。
以下のような仕組みになっていて暗記しやすいので、覚えておきましょう。
$$10=5\times2$$
$$100=10^2=5^2\times2^2=25\times4$$
$$1000=10^3=5^3\times2^3=125\times8$$
もちろん100や1000については他の掛け算もありますが、上記の数の組み替えでできます。
$1000=20\times50$などは暗記するまでもなくできる人も多いですが、$1000=125\times8$はパッと出てこない人が多いはずです。
これらの掛け算をただ覚えておくだけでは意味は薄いです。
$$100=25\times4$$
$$1=0.125\times8$$
の両辺を100で割ってさらに4で割ると以下のように変化します。
$$1=0.25\times4$$
$$\frac{1}{4}=0.25$$
つまり、$0.25=\frac{1}{4}$という変換がすぐにできるわけです。
この両辺に3をかければ
$$\frac{3}{4}=0.75$$
となります。
頻繁に見かけるものですから、この2数は即変換できるようにしましょう。
$1000=125\times8$の両辺を1000で割り、さらにこの両辺を8で割ります。
$$1=0.125\times8$$
$$\frac{1}{8}=0.125$$
つまり、0.125を即$\frac{1}{8}$に変換できるようになります。
もちろんその逆も然りです。
そしてこの式の両辺に3をかけると、$$\frac{3}{8}=0.375$$と変換できます。
この0.375という数は意外によく見かけるので、これを分数にできるとグッと計算が楽になります。