読んでもらいたいなら、本を置いて待つことから
小学生のある男の子。
授業を終えて保護者さんのお迎え街の時に、いつも教室においてある動物の本を読んで待っています。
今日は本人に「持って帰って読むなら貸しますよ?」と尋ねてみました。
ちょっと驚いた、嬉しそうな表情で本を持って帰ってくれました。
きっと今頃は楽しく読み進めてくれていることでしょう。
今日のこの時まで、塾長からその本を読むように仕向けたことはありません。
教室において、生徒の目につくようにしているだけです。
その上で興味を持っているようすを観察して、「そろそろ借りてくれるか」と思えるまで待って声をかけます。
押し付けがましくなってしまうと、生徒は本と距離を置きかねません。
読め読めと押し付けてはいけないということです。
もちろん、本を読みたくなるような話し方を普段から生徒にそれとなくしておくことも必要です。
子供が動いてくれそうな環境でそっと傾きを変えるだけ、が一番です。
それは勉強でも読書でも同じです。
だから大人のやるべきことは、いい環境を子供の用意することのみなのです。