学校ごとに評定に差はあるのか?
昨日の記事を書きながら考えたもう一つの問題とは?
昨日は通知表の評定3についての大事な記事を書きました。
まだ読まれていない方は必ずそちらを読んでください。
データをチェックしていたらもう一つ気になったことがありました。
それは「評定って学校ごとに偏ってるよね?」ということです。
あくまで過去のデータで、現在がどうか断言はしません。
しかし、実際のデータがどうであったかは知っておいて損はありません。
根本的なシステムの問題から、過去と同様の評定差があることは覚悟しておくべきだからです。
学校ごとの評定の差が生む内申の差と当日点の差
神奈川県内公立中学校の中3の教科別評定を確認すると以下のような事実があります。
評定平均 | 評定合計 | 内申 | |
A中学校 | 2.97 | 26.69 | 80.07 |
B中学校 | 3.84 | 34.55 | 103.64 |
同じ公立中学校で、同じ県立高校入試を受ける際に扱われる内申点に、ここまでの差があります。
当時の入試制度を鑑みれば、内申の23点差は当日の学力検査で85点差に相当します。
A中学校に学力が伸び悩んでいる生徒が大勢いて、B中学校がすこぶる優秀な生徒が多かった可能性もあります。
同様に、評定をつける学校側に何らかの問題があった可能性もあります。
原因は誰にも断言できません。
しかし、学校ごとの差は確実にあり、それが生徒の進路に影響を与えるのです。
制度の問題を受け入れた上でやるべきこととは?
もとより2学期制と3学期制が混在し、学校ごとの進度もテストのタイミングも難度も違います。
さらには定期テストの回数そのものも違います。
精度も判断の基準も異なる結果算出されるのが、通知表の評定です。
それが県立高校進学のためのデータとして相当な部分を占めるのが現行の入試制度です。
程度の大小はさておくとしても、制度に明らかに問題はあります。
そして現実的に考えてそれらが直近で改善可能ではないことも確かです。
神奈川県内の中学校のほとんどは各地方自治体が運営します。
相模原市立A中学校のようなものです。
2学期制か3学期制かにせよ、各地方自治体の教育委員会の意向は尊重されるます。
テストの実施にまつわる諸々も、現場の先生方のご意見も大事にするのが筋です。
一方で公立高校入試は神奈川県教育委員会の管轄です。
管轄が違うもの同士なのですから制度上噛み合わないところはどうしてもあり得ます。
これらが簡単に改善できるとはもいません。
その中で生徒たちに考えてもらいたいことは何でしょうか。
変えられないものは悩んでも何も起きません。
変えられるものがあるとしたらそれは真っ先に自分の学力のはずです。
確かに内申は合格のために大事です。
しかし、内申を支える最も大きな要素は学力です。
そして学力があれば当日点が上がる可能性も上がるのが事実です。
ただしここでいう学力とは定期テストに向けて急ごしらえしたようなものではありません。
定期テストの過去問反復だけしたような痩せた学力はお呼びではありません。
長期手な学習に耐えうる、高校や大学での学習を支える骨太の学力です。
知識と理解で形成された堅牢な学力です。
学び続ける意思と好奇心に彩られた強い学力です。
そういうものを育てて高校入試に備えましょう。
そうすれば学校の制度が内申点を取りづらいものでもそれを跳ね返せます。
少しぐらいの内申点の不足でも取り返せます。
マイナスの環境に愚痴を重ねても華はありません。
大事な目標に向かって知識と理解を毎日深める学習をして、1日1点ずつ上がっていきましょう。