問いの向こうまで走り抜ける
国語の読解で少し力がつき始めたな、と思う中2の生徒がいます。
単純に問題の正誤だけを意識するのではなくなった、という段階です。
正解が多いに越したことはありませんし、不正解の原因理由と改善案をきちんと詰めてもらいたいです。
しかし、そこだけでおわっては面白くありません。
国語の読解問題を通じて色々な物語の味わいや、論説文の知識や考え方で世界を見る目を増やしてほしいです。
件の生徒は最近、「ここで書かれているのはこういう考え方ですか?」「この表現はこういう心情を表しているのですか?」という質問をしてくれます。
シンプルに正解するだけならば、こういう読みはいらないとも言えます。
しかし、本文に寄り添って少しでも深いところまで読み込んだ上で問題を解くなら、正解率は必ず上がります。
100m走のベストタイムを出そうというときに、100mちょうど走ろうとする人はいません。
ゴールの向こう側まで駆け抜けるから、ベストタイムになるはずです。
問われていることの向こうまで意識を届けて、問われたことにジャストで答えたいものです。
そのためにも、普段の読解練習からもう一歩深く考えて読みましょう。