どうも、天才です
どうも、天才です。
先日保護者様から頂いたご連絡で、生徒がご家庭で塾のことを話してくれていると伺いました。
「先生は天才だ」とまで言ってくれていたそうです。
どうも、天才です。
失礼、盛りました。
せいぜい最大限に上ぶれして褒めたところで言えば「かつて天才だった塾長」です。
赤子の頃には無限の可能性を持っている存在ではありましたが、物には限度があります。
大人になるに従って、自分に出来ていることや出来ることが輪郭をはっきりさせてきます。
自分が天才でも何でもなく、ごくありふれた圧倒的マジョリティであることを自覚して生きています。
失礼、盛りました。
算数がぬるいから数学が出来ない
くだらない話はこのくらいにして、真面目なお話をします。
塾長が生徒諸君に教える考え方や解法は、極めて単純な内容が9割です。
塾長が基礎基本と呼ぶものを徹底的に仕込んでいくことがほとんどです。
今日は県相生と、数学Bの数列の和を求める問題について話していました。
分母が整数の積になっているタイプの問題と言えば、解いたことのある人には察しが付くでしょう。
この問題の解法で、積になっている分母を目安として、分子が同じ二つの分数の差に書き換えて解くというものがあります。
これをただそうやって解くものだと暗記しているから数学が苦手になるんです。
私たちが分母の積を取るのは、どういう場合に最初に出会いますか?
通分を行う時です。
通分はどういう時にやりたくなりますか?
分母が異なる分数の足し算引き算を行う時です。
だからこそ、与えられた整数積の分母をもつ分数を分けるときに、2つの異なる分母の分数の差をとっていくのです。
この変換の際に、分母は整えられますが分子がずれてくることがあります。
また、2つの異なる分母の差によって等号を成立させるための係数が変わってきます。
この辺りについて、公式を覚えて当てはめて解く人もいます。
ご苦労なことですが、こういうことをしていると試行錯誤力が落ちます。
そもそもその公式がなぜ成り立っているのかを考えずに覚える人が多いですから。
そんなものはいちいち覚えなくとも、調整するためにどうするかを考えれば秒で決着がつくはずです。
それが出来ないならば、算数レベルで数を扱う練習が圧倒的に足りていないので論外です。
事程左様に、高校レベルの数学であっても基礎基本は算数にあります。
誰にでも数学は出来るようになる
という前段の内容を、相模原高校の生徒と話していました。
青木学院での数学の指導の基本は算数にあるというわけです。
この話からも分かるように、塾長の指導は天才のそれではありませんし、天才を育てるそれでもありません。
自分が天才ではないと知っているからこそ出来る、再現性・汎用性の高さを求めている指導です。
そもそも高校や大学で意欲をもって学べる人間であるために、天才であるという条件は必要ありません。
ただ基礎基本を徹底的に覚え、理解し、使いこなし、試行錯誤を楽しむ姿勢が必要です。
その姿勢があれば、いずれ数学は出来るようになります。
無論他の教科だって同じです。