フリースタイルバトルも学びに通じる
相模原市中央区矢部で数学を得意になってもらうための塾・青木学院です。
今となってはもうずいぶん前のことになりますが、日本ではテレビの地上波放送がアナログからデジタルになりました。
いわゆる地デジ化というやつで、それまでのテレビは使えなくなったわけです。
きちんと動作する機械を捨ててゴミを増やすことになんの意味があるのかとむやみに憤った塾長は、それ以降数年テレビを見ない生活を続けました。
おかげでテレビ番組やタレントにすっかり疎くなってしまいました。
生徒たちにたまに固有名詞を言われても「それは犬のダニの品種か?」ぐらいの理解しかありません。
そんな塾長がテレビではなくネットの放送ですが、毎週欠かさず見ているのが「フリースタイルダンジョン」という番組です。
流れるビートにあわせて即興で相手を言い負かすラップの勝負を「フリースタイルバトル」といいますが、そのフリースタイルバトルの番組です。
ラップミュージックはもともとお上品な文化ではありませんから、教育上よろしくない発言も出てきます。
相手を言い負かす、いわば口喧嘩の罵り合いの側面もありますからね。
でも、これが実に面白いのです。
決してバカでは出来ない遊びだと思います。
何故なら、単純に相手を罵っても勝ちにはならないからです。
観客や相手に自分のラッパーとしてのスキルを見せつけて納得させねばなりません。
例えばラップをする際に後ろで流れているビートは、他のミュージシャンがすでに発表している楽曲からとられることがほとんどです。
その曲の歌詞の一部を引用したりできれば、「このラッパーは音楽をきちんとチェックし続けてるな」と伝わります。
相手のラッパーの過去の楽曲やフリースタイルバトルでの歌詞からの引用や、そこをきっかけにしての攻撃もまた同様です。
「このラッパーは楽曲やシーンに対する理解が深い」とみなされて評価されます。
もちろん勝負の現場で直前に相手が発した攻撃を受けて効果的に反撃できれば、これも評価されます。
当意即妙の反撃が必要なのですから、これもバカには出来ません。
言葉や理屈の反射神経の良さというのはまさに頭の良さです。
他にも「ビートに対するアプローチ(どのようなテンポのラップをするか)」や「オーディエンスへのアピール」など勝敗を決める要素はありますが、とにかく「ワードアート」として面白いものです。
何であれ、頭を使うことの根本は同じだと思います。
自分が触れる分野についての知識と理解を深める。
当意即妙に返せるようになるまで出力の訓練をする。
相手に応じた対応をとるために相手をきちんととらえる。
こういうことはフリースタイルバトルでも学習でもその他の何かでも同じように言えることです。
愛と好奇心を持って自分の身の回りにあるものをとらえていきましょう。
自分を磨くためにたゆまず鍛錬しましょう。
他者と向き合って理解に努め、誠実に対応していきましょう。
そうする人を周りの人が讃えていくのです。