リアリティ・ラインを手に入れると賢くなる
リアリティ・ラインという言葉があります。
映画・ドラマ・小説・漫画・演劇などのフィクションで使われる言葉です。
フィクションは現実ではないので、非現実的なことも描かれます。
それでも、劇中の世界ではどこまでが現実と言えるのかということを示す言葉です。
言語・物理法則・生態系・社会制度・科学力などがどうなっているのかです。
例えばミステリ映画で、犯人の手口が魔法だったら興ざめですよね。
でも、SF映画では現実にはまだない宇宙船や科学技術があってもいいです。
その作品では何が起きていいのかを判断するための材料がリアリティ・ラインです。
この考え方はいわば「普通・当たり前・常識」を捉えられているかとも言えます。
日常の学習でも、「普通・当たり前・常識」は大事です。
わかり易い例で言えば、「人数・個数を答えるなら、平均以外は自然数で」もそうです。
「登場人物の心情変化は多くの人が感じるルールで」もそうです。
「自動車の速度を答える時には時速数十キロメートルの桁が常識的」などもあるでしょう。
つまり、自分の日常生活で出てくる当たり前のことが正解の前提です。
どれだけ日常で物事を捉えているのかで、世界の見方は変わります。
漫然と物事を眺めているだけでは、生活から知識を得て理解が深まることはありません。
必定、学力が伸びていく速度は極めて鈍いものになります。
世界の仕組みを知らずして、ルールを把握せずして世界の理解が進むことはありません。
生活から物事をよく子供たちに観察してもらいます。
そのためにも、折々僕は自分が観察した世界の話を子供たちにするのです。