模範解答をいきなり全部読んではいけない
数学の演習に特に言えることですが、解説の使い方は重要です。
例えば問題を解いて手詰まりになったときに、模範解答を熟読して書き写す生徒がいます。
それはそれで意味があることではありますが、初手からやるべきとは言えません。
模範解答を読むときには、「自分の答案と違う一行」を探しにいってください。
模範解答の一行目から自分の答案と照らし合わせて、違いが出た行を見つけたらもうそこでストップです。
その先は読まずに伏せて、もう一度自分の答案を作り直しましょう。
その先で正解までたどり着くならば、自分の改善点はここだ!というところがはっきりします。
そこを言語化しておけば、次は同様のミスをしなくなる可能性があります。
場合によっては、その先でもう一度行き詰るかもしれません。
その場合にはまた模範解答の続きを読みましょう。
そして自分の答案との違いを発見したら、そこで模範解答を伏せてもう一度解きなおします。
これを繰り返していけば、いくつでも自分の弱点が発見できます。
しかし最初の違いが出た先も模範解答を熟読してしまうと、自分の手順との違いが見えにくいです。
自分の弱点が隠れたままで演習が進むことになり、一問当たりの学力向上効率が落ちます。
結果的に学力が伸びるタイミングが遅くなり、場合によっては受験に間に合いません。
特に国公立大学・難関大学まで続く数学の実力を身に着けたいならば是非模範解答の取り扱いには慎重になってください。