手段と目的のどちらを選ぶか
「目的のためには手段を選ばない」という言葉があります。
当たり前のように思える言葉ですが、存外これが出来ない人は多いものです。
例えば「楽をしてダイエットしたい」という考えです。
普通に考えれば、楽をした生活の結果として重力や服のサイズに苦しめられている(ように勝手に被害者意識を持っている)わけです。
では、「楽をする」という手段と「ダイエット成功」という目的は相反することが考えられます。
両取りが難しいのであれば、どちらか片方を選ぶしかありません。
ダイエット成功と言う目的のために、楽をするという手段にこだわらずに進むのが上策と言うものです。
絶対にやせたいと思うのであればそれが一番です。
しかし一方、「頑張ってまではやせたくない」というなら話は違います。
それはそれで悪い考えではありません。
目的の達成を諦めるなら手段を優先して構わないはずです。
ではここから勉強で話を考えましょう。
「現状をあまり変えずに学力を上げたい」というあたりでどうでしょう。
「現状をあまり変えない」という手段で「学力を上げる」という目的を達成しやすいでしょうか。
これまで自分が積み重ねてきた行動が現在の学力を作っていることを菅賀れば難しいと言わざるを得ません。
これは先ほどのダイエットの例と同様でしょう。
そうであるならば、目的と手段のどちらを優先するかを天秤にかけるお話になります。
個人的にはここで最悪なのは、真剣に天秤にかけずに先延ばしにするというパターンです。
目的と手段のどちらを選ぶのかをきちんと考えて、どちらかに覚悟を持って進めばよいですね。
塾ですから、今回は「学力を上げる」という目的を重視して考えてもらうとします。
この場合には当然手段を見直さざるを得ません。
しかも徹底的に見直す方向に動くべきです。
ちょっと変化しただけで大幅に学力が上がることはあまりありません。
特に現状に危機感を持っているならば、圧倒的に変化させて早く上昇気流に乗るべきです。
なぜなら、学力を上げたいと思っている多くの人は「試験本番」という締め切りがあるからです。
締め切りに間に合わないということは即負けです。
負けぬために学力を上げたいのであれば、大幅に変えてでも間に合わせるほうが良いはずです。
もちろんこの話も、目的を重視するならば、ということです。
手段を重視するならば、潔く座して待ちましょう。