君はアルプススタンドにいるんじゃないんだ
夏期特訓・お盆休み特訓は本日で終了です。
忙しい日々ですので全く追えておりませんが、今の時期は夏の高校野球が真っ盛りでしょう。
夏の高校野球の大会が行われるのは兵庫県の甲子園球場です。
甲子園には内野席と外野席の間にアルプススタンドと呼ばれる観客席があります。
アルプススタンドで思い出したのでついでに書いておきます。
2020年に公開された『アルプススタンドのはしの方』という映画がとても良い作品なんです。
もとは全国高等学校演劇の大会最優秀賞、いわば演劇の甲子園で優勝した作品を映画化したものです。
グラウンドで輝く青春ではなく、そこに自分の後姿を見つけられなかった人々を描いています。
とても素敵な気持ちになれる映画なので、ぜひどうぞ。
さて、話を戻します。
客席を白いシャツやユニフォームの観客が埋めることから、アルプス山脈になぞらえて名付けたと言われます。
甲子園まで出場するということは各都道府県の代表校です。
当然強豪校・名門校が出てきています。
多くの選手が全国大会出場を目指して強豪校・名門校の門を叩きます。
ごく一部の入部制限をかけている高校を除けば、3桁の部員を抱える高校も多いです。
甲子園のベンチ入りできる選手は上限18人ですから、ほとんどの部員は出場どころではありません。
背番号の無いユニフォームを着てアルプスから声をからして踊るだけです。
(それ以前に、甲子園出場できないのが当たり前なのですが。)
アルプスで応援することが無意味だとは言いません。
しかし、果たしてその結果に自分が「野球」をやっていると感じられるかといえばどうでしょうか。
グラウンドでプレイしている同級生・先輩・後輩の試合を、どうしても我がこととは思えない一線があるかもしれません。
部活動の定めでもありましょう。
さて、誰にとっても我がことであるはずなのが受験です。
受験は日常の学習も試験の結果も全部自分のもの、自分だけのものです。
自分の合格と自分の不合格に、自分が向き合っていくのが受験です。
そして確実に日常の学習が自分の未来を変えていくものです。
いつになったら君はアルプススタンドからグラウンドへ降りてきてくれるかな?