賢くならない親子の対話
今日はある場所で親が子供を叱っている場面に出くわしました。
子供が持っていたものを落としたことを叱っている様子でした。
親は子供に矢継ぎ早に責める言葉を浴びせていきました。
子供は途中から親が言うことを遮って「ごめんなさい」「すみませんでした」と繰り返すのみになりました。
もうこの瞬間に「ああ、この子は学力が上がりにくい」と思ってしまうのが塾講師の性です。
相手の話を遮るというのは、理解とは程遠い行為です。
理解しようとしない人間は考える人間にはなれません。
同じ言葉を繰り返すというのは、理解とは程遠い行為です。
何を問われているか、どうすべきかを考えない人間に未来は開けません。
そして子供がそのような行動をとっているのは、間違いなく親のせいです。
親が子供に考えて話してもらおうという意図で子供と対話している度合いが足りないからです。
そのような日常の対話が、子供たちを確実に賢さから遠ざけています。
子供たちに相対するときには感情を忘れてはいけません。
しかし同時に、子供たちをどのような対話で伸ばすかという意識を欠いてはいけません。