問題に丁寧に向き合う
毎日、生徒の眼の前で問題を解いて見せます。
その際、模範解答は見ないで解きます。
「生徒が模範解答のここが分からない」と申し出ている場合には別です。
その場合には、模範解答の行間を解説します。
しかしそうでなければなるべく「初見ならどうやって考えるか」の様子を見せます。
生徒が模倣しやすいように解いてみせたほうがいいからです。
時折生徒が真似できないと感じる解法を示しますが、それは相当学力がある生徒にのみです。
普通の生徒が真似をできる手順しか示しません。
例えば問題を一読した後に「分からん」と言い切ります。
その後は問題文を短く区切って読み、式にする手順を見せます。
式もいきなり文字や数字を書くのではなく、まずは言葉の式(公式など)から始めます。
要は手順を徹底的に分解します。
言い換えれば、徹底的に丁寧に問題に向き合ってみせます。
数学が苦手な生徒は行動が極めて雑です。
学力もないのにいきなり答えに辿り着こうと性急なさまを見せます。
途中経過を大事にしないで、問題を終わらせることを目指します。
そういう粗雑な行動しかとらない人間が大人になって丁寧な仕事ができるでしょうか。
丁寧な仕事をしない人間が、感謝や期待や尊敬を得られるでしょうか。
答えはノーに決まっているはずです。
好きだとか嫌いだとか得意だとか苦手だとか、関係ありません。
丁寧に学習すること、丁寧に生活することから変えていけば未来が開けます。