数はともかく心は少数派
今日も今日とて「やっぱりひねくれたいの」と思っている青木学院塾長です。
世間様は『鬼滅の刃』が大ヒットしているようです。
何でも初日の興行収入は『天気の子』の4億5千万円を超える10億円を超えたのではないかと言われています。
この土日でもおそらく30億円ベースで全国の皆さんが楽しんだことでしょう。
各地の映画館では『鬼滅の刃』をフル回転で上映しているようです。
通常の封切り週ならその週のメインとされる作品を6回上映するぐらいです。
大ヒットが予想されるもので、2スクリーン使って12回上映ぐらいですね。
しかし『鬼滅の刃』は、劇場によっては40回以上上映しているそうです。
制作に携わっている会社を見ても、一定以上のクオリティは出ているでしょうし、原作でも人気のエピソードの映像化ですから、作品としても期待できます。
それはもう、先述の様な興行収入も当然というところでしょう。
ですからもちろん、塾長はこの週末に『鬼滅の刃』を観ていません。(笑)
いずれは劇場で観ますが、「少なくとも、今ではない」です。
日本中の様々な産業が今年大打撃を受けた例にもれず、映画も大ピンチです。
営業中止の期間もありましたし、営業再開後も客席は半分しか使えませんでした。
現在でも全席開場時には場内でのポップコーンなどの食事が出来ない制限がありますから、客単価は低いままです。
ディズニーも007も軒並み公開延期で、今年の冬を越せない劇場も出始めました。
このタイミングで『鬼滅の刃』がヒットしなければ、本当にまずいのが日本の映画産業です。
日ごろアニメ映画を軽んじている劇場まで、カンダタのようにお釈迦様の糸にすがっています。
だから、このような大ヒットは映画を愛する人間として本当に歓迎すべきことです。
日本中の一人でも多くの皆さんに、劇場で映画を楽しむ喜びを改めて感じてほしいです。
分かってる。分かってる。分かってるけど。
でも、その『鬼滅の刃』シフトの中で同時期に公開されている他の作品が割を食っているのも事実です。
あそこまで大規模にスクリーンを占拠されると、他の映画の上映回数は必定下がります。
そこは劇場だって売り上げを上げねば続けられませんから、冷たいかもしれませんが正しく当然な判断をしています。
大資本のビッグウェーブに乗って行けることは、それはそれでいいんです。
でも、そうなれないけど頑張っている人の側に、どうしても塾長は感情移入してしまう瞬間があるんです。
多数派側に立てないけど、自分の目指す何かを作り上げようとしている人を応援したいんです。
学習塾でも、大手塾には大手塾の立派なところ、ありがたいところがあります。
でも、大手塾で輝けないけれども自分の目標に向かって伸びたい子供がいるのも事実です。
みんなが一軍でレギュラーの人間ばかりではありません。
ベンチウォーマーが声をからすこともまた人生の一部です。
最初からそこを目当てにしていたわけではありませんが、そういう子供が伸びる手助けをする側であろうとする塾になっていました。
「数はともかく心は少数派」です。
ああ、もちろん「伸びようとしない子供」を伸ばせるとは言いません。
あくまで「伸びたい子供」のための塾です。
そんな塾長なので、今週末の『鬼滅の刃』は気乗りせずパスとなりました。
おそらく、もっとおとなしい公開規模だったら即観に行っていたでしょうね。(笑)
では、来週に向けてもう少し問題を解いておこうと思います。
生徒諸君も、また来週。