質問に来た問題を解説しない理由
生徒が数学の空間ベクトルの問題を質問紙に来ました。
そこでそのまま問題の解説をするのが普通だと考える人もいるでしょう。
しかし、塾長が示した解説は別のもっと簡単な問題についてでした。
空間ベクトルではなく平面ベクトルの例題を見てもらいました。
例題をその場で書いて、どう考えてどう解くか、そこでの注意事項を覚えているか確認しました。
それだけで、この生徒は自分の質問してきた問題をもう一度解き始めてくれました。
結局小学生だろうが中学生だろうが高校生だろうが、問題が解けないことの大半はこれで解決します。
つまり、基本となる既習の範囲をどれだけ使いこなせるようになるまでトレーニングし、それを通じて理解・定着しているかということです。
ここをはき違えて解説を見ながら指導する塾さえあるのが実に嘆かわしいことです。
いえ、本当は嘆いてなどいません。
そのような塾は多すぎて、これで嘆いては涙が相模湖ダムほど必要です。
いかに汎用性の高い学習をしてもらい、子供たちが自力で問題とがっぷり四つに組みあう時間を作るかが大事です。
解答読み上げでは意味がありません。
自力で脳を使う時間が増えれば増えるほど、子供たちの学力は伸びます。
自分のことを自分で解決する手助けに留めてこそ、塾です。
そしてそのような機会を与えてこそ、親です。